第77話ミカゼと万象の杖

あらすじ ミカゼ対エイキ前半
ミカゼとエイキの戦いが始まる。エイキは城でミカゼが見せた防御技について確かめようと攻撃に出る。そこにミカゼは万象の杖を使い、一撃を浴びせる。しかしエイキはさらに立ち上がり、ミカゼを追って攻撃を仕掛ける。ミカゼは右腕を負傷し、右腕を使っての万象の杖ができなくなってしまうのだった。

感想

ミカゼ対エイキ。エイキは万象の杖を見切りに出る。さすが戦闘慣れしているだけあって作戦をしっかり考えているのね。螺旋大蛇は一人版蜷局って感じか。「万象の杖」、書道6段がうなる。ミカゼが大分凛々しく見える。このところ絵が安定していていいな。万象の杖、身体の中に魔法による打撃を通過させる技。失敗すれば致命傷の諸刃の剣か。ジルの拳やアクアのスパイシードロップもやりようによっては防げそうだな。左腕でやると衝撃が心臓を通るので危険らしい。まあ心臓は本当は真ん中にあるんだけどね。気にしない。そのミカゼが万象の杖を見事成功させ、カウンターのように焔弧の一撃を入れる。p782、p786、p788の大ゴマは本当いいな。筆が波に乗って画面が揺らぐかのような迫力だ。ヒルドゥマーロがまたいい傍観者役に徹している。

ミカゼの一撃を受けてなお立ち上がるエイキ。さすが魔法使い。防御も並みではないのか。エイキの蛇がミカゼを追う。コマ割が上手いな、p792〜p795のあたり。非常に動的な画面だ。エイキの顔アップから攻撃にいたる場面とか秀逸だ。ミカゼは右腕をやられてしまう。ミカゼピンチ!なところで終わり。最後ちょっと急な気もしないでもないがまあいいや。エイキもかなり戦闘慣れした強力な魔法使いなんだろうな。


第78話右と左

あらすじ ミカゼ対エイキ後半
イドとリゼルは島を見学に来ていた。島ではミカゼとエイキの戦いが続く。シシメはミカゼに降参を迫るがミカゼは応じない。ヒルドゥマーロの機転で森に逃げ込み反撃を見せるが防御され、毒撃を受けてしまう。もがき苦しむミカゼ。強くなると心に誓いミカゼは立ち上がるが、エイキも最終奥儀を完成させていた。ミカゼは左腕でも万象の杖を使おうとするが、エイキはそれを見切り、地面を崩して攻撃にかかるのだった

感想

冒頭のリゼル。…いかんいかん萌えてしまいryイドとリゼルの二人組みは妙にかっちり合うなあ。いいコンビだ。さあ、エイキ戦。「ヨマさんと闘う」ってどういう意味なんだ。魔法陣で勝ち進んでヨマと当たったときに力試しに挑んでみる、くらいの意味かな。シシメはミカゼに降参を迫るもミカゼ、断固拒否。ヒルドゥマーロの機転で森を逃げ反撃するミカゼ。が、見切られ毒撃を受けてしまう。やっぱり戦いなれているだけのことはあるな。エイキ強いよ。結果としてはヒルドゥのおかげで不利に転じちゃったわけか。

窮地に立たされたミカゼ。でもその分ミカゼの決意はまして映える。シシメは(自分の身体だから)必死に止めるも、ミカゼは限界まで戦おうとする。エイキは最終奥儀を繰り出そうとする。友達…約束…強く生きる…ミカゼ、少年漫画一直線じゃないか。「今ここで…!!お前を倒して…!!俺は強くなる!!」、熱い、熱すぎるよ。迎えるはエイキの骨白蛇。余談だが「…ん?手じゃねぇか?足か?〜」に何かを感じるのは自分だけか…。p667、申し訳程度に描かれているサンwエイキの技迫る。きのこで毒耐性つけただけあってまだ動けるミカゼ。エイキは万象の杖を破ろうと真正面からぶつかってくる。はずが、足元を崩して万象の杖を使用不能にする。さすがエイキ、観察眼も優れているな。しかし脚が蛇で腕は固定したまま…動きづらくないのかねえ…。

 


第79話決着と死

あらすじ ミカゼ対エイキ決着
迫るエイキの攻撃。ミカゼは初めて敵と認められたことに気づき、万象の杖を使う。そして見事にカウンター技を決めるのだった。吹き飛ぶエイキの脳裏にヨマの言葉が浮かぶ。エイキは腕の固定をはずし挽回しようとするが、そこにさらなるミカゼの追い討ちが決まり、エイキは気絶する。ミカゼも気を失うが、ここに魔法陣進出者はミカゼに決まるのだった。試合が終わって呆然とするエイキの前にアダラパタが始末に現れる。そこにグリンたちが止めに入るが、エイキは自ら首を掻き切り、死に至るのだった。グリンたちはこの悲劇を止めることを心に誓う。一方月丸は偶然シャルロックと出会う。そこに太陽丸も現れ、魔法陣での戦いを言い残して去っていった。続いて魔法陣第2回戦が始まる。

感想

迫るエイキの白骨蛇。ミカゼは初めて名前で呼ばれ、敵として認められたことに気づく。まあメルチナもミカゼって呼んでたけどね。あれは敵としてじゃないか。そんなミカゼは万象の杖を発動、見事なまでの魔力操作で脚から放出する魔力をエイキに叩きつける。足の指の付き方が単行本で修正されそうなのは置いといて、エイキの吹き飛ぶ様子と反撃までの間の取り方がなかなか上手い。臨場感が出せている。そこにさらなる追撃が決まり、エイキはダウンする。魔法陣はミカゼを勝者と認める…。とまあこれでエイキ戦終了。ヨマ戦までは2章はやや停滞気味なところがあったがエイキ戦では土塚氏の熱さがばっちり伝わり、完成度が高い試合と思われる。いやー、本当に熱かった。冷静な目で試合を見つめるアダラパタがまた貫禄あるな。

茫然自失のエイキの前にアダラパタが始末に現れる。狂ったように笑うエイキがなんというか、とてもあわれだ。恵まれない過去…そこに女神が現れ、目的と手段を与えられるけれども、それはかりそめのものに過ぎず、女神のために戦うことにしか生きがいを見出せない空っぽの存在…エイキはそんな三十指の特色を色濃く現した人物だといえよう。そしてミカゼの対極に位置する存在でもあった。全てを見下ろしたようなアダラパタの台詞が印象深い。そしてグリンとバレットは改めて決意をする。そういやミカゼが気絶しているけど、メルチナとの墓についての会話が、ミカゼが目覚めたときにどう反映されるか注目したいところ。ミカゼ、微妙な心境になるだろうなあ…。

街に帰る月丸。なんというかかわゆい女子であるではないか。ぷりぷりしちゃって。とそこになぜかシャルロック登場。突然の遭遇にシャルロックは怯えて声も出ない。ここだけ見るとそんなにシャルロックが強そうには見えないな。台詞から察するにこの姉弟を探しに魔法陣に出たっぽいけど、魔法のほうは構築できているのだろうか。力をつけずに参戦とういうのもなさそうだが、果たしてシャルの実力やいかに。太陽丸の言葉遣いはなかなか勝気なしゃべり方だな。最後にアクア。まさかミカゼが勝つとは思わなかった。飴もらっちゃって。内部から爆破しちゃうぞ♪ミカゼが本当に認められるのはまだ先かな。ミカゼ寝てるもんね。


第80話土と拳

あらすじ ジール・ボーイ対メルチナ前半
シャルロックは故郷のみんなのことを思い出し、悲しんでいた。その頃ジール・ボーイはメルチナと交戦、激しい応酬が繰り広げられていた。シャルロックはその戦いに怯えながらも、なんとしても勝ち進み、一族の敵を討つことを心に決める。ジール・ボーイとメルチナは相対し、メルチナは全魔力をかけぶつかりにいく。力で押されるジール・ボーイだったが、ここで合成魔法拳の復活を試みるのだった。

感想

冒頭シャル。なんか思ったよりシャルはヘナ男な感じが強まってきたな。そして場面はいきなりジル対メルチナへ。移り変わりがなめらかで格好良いな。メルチナは土の魔法使い。どこにでもある土を操れるのだからこれは強そうだ。ジルもさすが。しっかり冷静な計画立てをして戦っている。シャルはそんな戦いを見て怯えている。「あの力」とは何なのであろうか。不意打ちでジルに通用するものだろうか。シャルの目的は出場しているかもしれない姉弟を討つことで確定だろうな。まあ民族皆殺しを決行したのは月丸のほうなんだが、それはシャルは知らないか

メルチナは堂々とジルの前に姿を現す。「あたしだけでこいつら一掃しちゃえるよ」というあの台詞はあながち嘘でもなさそうだな。相当自信があると見える。メルチナの魔法器具はあのカードか。いよいよガンダムじゃなくてメテオン降臨。こどもの心を取り戻した土塚理弘が送る痛快メカバトル!ザクとは違うんだよザクとは!!!wwwいかんいかん、何度見ても笑えてしまうwwネットでは意外と不評らしい(世界観が崩れるとか)けど自分はむしろ楽しめた。アビャク戦でミミズネタとかやっちゃう土塚氏だからね。これぞ土塚節だと思うんだけどなあ。ジルの士熊をも力押しで負かせるその力は三十指のなかでもかなり上位に位置するだろう。メルチナ強し。


第81話ジール・ボーイと復活合成魔法拳

あらすじ ジール・ボーイ対メルチナ後半
拳に魔力を集中させるジール・ボーイと、それを阻止しようとするメルチナ。メルチナはジール・ボーイの兄のことを告げ、揺さぶりにかかる。兄エル・ボーイは三十指になっているとのこと。メルチナは自分のためにも、友のためにも必ず勝たなくてはならないと決意し、全力で挑む。だが、メルチナの揺さぶりは逆効果に転じ、ジール・ボーイはついに片手で合成魔法拳を復活させるのだった。

感想

ピクニックに興ずるアクア一行。ほのぼのしていていいd(・∀・)。さりげなくいるネクバーパワロスwwアクアはミカゼのことを認め始めているよう。そしてリュシカがスポットを浴びる。ちゃんとリュシカのケアがなされていることは高評価したい。にしても、ついにリュシカが脱退か!?修行場面がないからもしやと思っていたが、現実味を帯びてきてしまった。もともとメモリアにはパン修行をしにきたわけだし、グリ打倒の意欲は一応あったみたいだけど、力になれないんじゃしょうがないかも。どうなるんだろう。アクアの優しい顔がまたいい。女キャラ、上手くなったなあ。

魔力を集中させ、片腕だけで合成拳を復活させようとするジル。それを止めようとするメルチナ。ジルの目的は勝つことではなく、力を取り戻すこと。これはシャル進出の伏線だろうか。ジル対メテオン。「痒い所にも手が届く仕様」にちと笑ったww。片腕だけの拳合成は前よりは地味だけどまあ十分格好いい。

メルチナはジルの兄貴のことを言及し、揺さぶりにかかる。メルチナとアダラパタの会話。「そうなったら…?」アダラパタが黒いな。マンゴーの話は緊迫感あっていい。エル・ボーイ。三十指になってジルを待っているという。ここにきてジル兄=ジャンクーア説が現実味を帯びてきた。もしかしたらナトラレーゼの方かもしれないが、どうか。ジルの母親もジル兄のそばにいるのだろうか。しかし、ジル兄が空っぽになった理由というものが思い当たらない。父親が死んでもどうともなかった男だし…。

メルチナの揺さぶりはジルに進むべき道を明らかにさせ、逆効果に転ずる。そしてついに合成拳復活!メルチナは恐らくジルに敗れるだろうが、果たしてシャルはこの強敵相手にどうでるか、見物である。メルチナの言う「友」とは、メルチナの過去に秘密があるのか、カイザートや他のメモリア組のことを言うのか、まだ分からないが、女神によって空っぽにされた存在であることには変わりはないだろう。

メルチナ戦はジルの内面描写もあって、若干の絵荒れが目に付いたが、十分見応えのある試合だった。シャルロックという、三つ巴要素も内包させて、ザクネタなど土塚節も健在に思える。ザクネタ、そんなに不評なのだろうか…。


第82話勝者と敗者

あらすじ メルチナ戦決着
ジール・ボーイの一撃を受けて損傷するメテオン。ジール・ボーイはさらなる合成魔法拳の追い討ちをかける。ジール・ボーイにも疲労が溜まるが、メルチナも体力の限界にきていた。メルチナは不意打ちを狙うがジール・ボーイはそれを見切り、三撃目の合成拳をメテオンに浴びせ、ついに崩しに成功する。崩壊するメテオンと、落下するメルチナ。ジール・ボーイはメルチナを助け、魔法器具を奪う。最期までメルチナは抵抗するが、ジール・ボーイは戦いの終わりを優しく告げるのだった。とそこへシャルロックの姿が。不意を突かれたジール・ボーイはそのままシャルロックの魔法を受け、あえなく敗退する。メルチナは城に引き取られ、アダラパタは試合の結果をブライクブロイドに報告する。とそこに斬り裂き魔が登場。アダラパタは斬り裂き魔ことコルクマリーに、いざというときには命七乱月を奪取するよう告げるのだった。

感想

更なる合成魔法拳の追撃を浴びせるジル。ここでまた三龍拳が拝めるとは。片腕合成の今のジルはどのくらいの力を持っているんだろうね。右腕の魂を奪われる前の力は取り戻したのかな、どうだろ。指をごきごきして合成するのも両腕ガシガシには劣るがなかなか格好良いな。

ジル対メルチナ、いよいよ決着。ジルはメルチナの攻撃を読んでいた。打ち込まれる華龍三ッ眼。「我が拳に…砕けぬものなどない!!」くぅー熱い!熱すぎる!!「土の巨人が…」「崩れる…!」の流れも上手いな。ジルはメルチナの魔法器具を奪ってメルチナを保護する。最後の抵抗を見せるメルチナだが、ジルは優しく戦いの終わりを告げてやる。で、その時ですよ。シャルが不意打ちを仕掛けてくるのは。鳥肌物ですな。おもわずキターと叫んでしまいそうでしたよ。ドラゴンスフィア、土も丸くなっていたけど、どういう魔法なのかね。相手を球状の領域に閉じ込める魔法とか。それで「餌」も説明できる。ドラゴンってのはエンペルドラゴンの魔法を受け継いだからとか。

そして斬り裂き魔。ついに名前が判明する。その名もコルクマリー。清杉に出てたあれだね。予想通りだったか。アダラパタと仲がいいみたいね。まあ多少自分勝手な行動もとるようだけど。さあこれで斬り裂き魔が魔法陣に積極的に絡んでくることが分かっていよいよ予想が難しくなる。そして熱くなる!ジル進出と睨んでいたのになあ。残念。最初の予想で合ってた。


第83話コーヒーとフィッシュサンド

あらすじ 斬り裂き魔10人目の事件
ジール・ボーイは試合に負けた腹いせにやけ酒。ジール・ボーイはシャルロックの力をアクアらに警告する。久々ののんびりした一日を過ごす一行だったが、そんな日にまた事件は起きた。その女性は昼間、街にデートにやってきた。その相手コルクマリーはなにやら不気味なことをしゃべりだす。彼女の身に何かが起こる。10本…試し斬り…不気味な言葉を残してコルクマリーはゆっくりその場を立ち去った。そして彼女は血の海に沈む…。一方のアクア一行は島へ。リュシカはひどく緊張していた。アクアは自身の勝利を確信している。イドも自信満々で二人を待つ。城ではシュダンとコミドルが斬り裂き魔について話していた。シュダンは言う、身分を偽装した痕跡のある者を見つけたと。それはまさしくコミドルのことだった。カミッツとサンも現れ、昨日の事件のあった日どこにいたのかコミドルを問いただすのだった。

感想

試合に負けた腹いせにやけ酒するジル。…ってデケぇジョッキだなオイ!どうせなら樽ごとかついで飲み干してもジルにはぴったりだったかもねw「あれ程の力」とジルは言うけど攻撃型魔法なのかしらん。シャルの魔法効果は次の試合まで持ち越しか。気になる…。そしてミカゼが復帰。エイキやメルチナとの約束関連のイベントはまたいつかあるだろう。

斬り裂き魔。昼間っから女性とデート。この女性かわゆいな(*´Д`)。言葉遣いもまたいい。でもそんなかわいい女性も容赦なくズタズタ。エグイ(’A`) 。白昼堂々と犯行に及ぶとは、なかなか肝が据わっている。そうじゃなかったら城に潜伏なんてできないか。「ボクの心も安定する」…斬り裂き魔は変質者か…。

四閃三獄の効果は予想通り、剣仙の技をコピーする魔法。で、街で起こしている事件はその試し斬りというわけ。単純に考えればカミッツ12人分の力を操れるというからこれはすごい。技の名前もそれぞれあったりするのだろうか。最初の剣仙殺しは、まあ斬り裂き魔が実力でやったのかな。五本の指だからね。四閃三獄の完成はカミッツが死なないとできないからないかもしれない。でも他に奥の手とかありそうだ。これも五本の指のスペック。

斬り裂き魔は命七乱月に強い関心を示す。これで魔法陣の後半の予想がまた難しくなった。ここで斬り裂き魔と魔法陣がつながるわけね。さあどう予想しようか。一方のアクアリュシカは魔法陣へ。大丈夫かこの二人。特にリュシカ。なにやってるんだー!!オカズさんにミートボールさん…駄目だ。グリンの誕生日は果たして勝利の祝いになるのか。リュシカの脱退は現実化するのか。イドの能力とは一体。気になる…。

そして再び斬り裂き魔。というかコミドルに嫌疑が。身分を偽装したりヒルドゥマーロのお付が睨んでいたのは気になるけど、多分ひっかけだな。2章の見どころがこんなに早く結末を見せるとは思いにくい。「男」というのもひっかけだと個人的には思うが。そしてカミッツとサンは共に行動。サン、珍しくやる気だな。期待しよう。