第27話ジール・ボーイとアダラパタの対決

あらすじ ジール・ボーイ駆けつける
ジール・ボーイは圧倒的な力を見せ付け、コクマの魔法器具を破壊する。仲間に思われたが、全員を連行するという。そこにアダラパタからの連絡が入る。ジール・ボーイは正体を知るべく女神に近づきたかった。そして一旦はアダラパタの要求をのみ、その場を離れるのだった。コクマとドルチルも隙を突いて逃げ出した。ティトォらはジール・ボーイとの戦いは避けては通れないことを悟った。アクアは宿の娘に別れを言いに行く。

感想

ジルがコクマの魔法器具を破壊する。あれ、でもそれでレイジーは消えてしまうわけではないみたいね。アクアを探知する能力は残ったまま。一体今後どのような活躍を見せるのか。ジルは女神の正体を自分で暴くという。家族の失踪も関係があるかもしれないことをにらんでの上だろう。ジルはジルと呼ばれることに憤る。これは空っぽの原因になった兄貴にそう呼ばれていたからだろう。それとジルは意外と冷静さがないみたい。実は困ったさんか。三大神器の存在も明かされ謎が増える。ジール・ボーイは結局アダラパタの提案を呑むことにする。

アクアはチェリーに別れを告げに行くことにする。「長生きしなって」。限られた死ある命の時間の中で人生を満喫する。その生の喜びを奪われた不老不死のアクアならではの台詞だな。さて、石屋にサンが現れる。看板に「いしや」。まんまか。土塚氏はぶっきらぼうでそういうところ好感持てるな。


第28話メッツとアダラパタの対決

あらすじ メッツのもとにアダラパタ現る
コクマとドルチルは石の精霊使いに協力を要請していた。また、ジール・ボーイはアクアらと戦うことを決意する。アダラパタの言いなりになるようだが、女神の正体を探るにはこれしかなかった。ジール・ボーイの部下メッツの下にアダラパタが現れる。そして魂を操作しようと攻撃に出るのだった。一方精霊使いサンはその力を見せ付け、自由気ままにしていた。が、そこにアクア一行が現れる。いざ戦闘かとおもいきや、アクアは実はサンの師匠だった。

感想

ジルの過去話は興味深いな。なんでも直すの得意っていうように設定がちゃんと生きてるし。バルラ意見は完全にジルの強さの引き立て役だな。重火器もものともしないのか。一方アダラパタはメッツのもとに現れ、取り込もうとする。結局このとき魂に入り込んでたんだよね。

サンが持ち前の力を見せ付ける。ドルチルはこんな役ばっかだなw。サンの石の精霊は攻撃のみならず回復にも使え、とっても応用性がある。本気で戦えば強いのに。五大石を操るサンが見てみたいな。p55のサンが不審者に見えるのは内緒。そしてアクア一向に出会う。ミカゼ、あの巨大リュック持ってるな。いちいちどっかに置いておくのか…。


第29話アクアとサン

あらすじ アクア、ジルのもとに向かう
倒すべき相手が自分の師匠だと知り、コクマとドルチルは追い出される。サンは昔のことについていろいろと話してた。そしてアクアはジール・ボーイ討伐に力を貸すよう要求する。だが、サンはのらなかった。アクアはミカゼとリュシカにもついてこなくて良いといった。そしてそのまま二人を置いて、アダラパタから連絡のあった地へ向かうのだった。リュシカは自分の大切な人を奪ったのが女神であることを自覚し、女神と戦うことを決意する。そしてアクアのあとを追う。ミカゼも信念のもと、アクアを追いかけるのだった。ついに、決戦のとき…。

感想

しょっぱなからぶん殴られ消えるコクマ一行。そしてサンもアクアにぼこられる。ミカゼ超冷静。サンが過去話を始める。まじめな場面ではサンは映えるな。にしても無邪気にはしゃぐアクアがこの上なく可愛い。サン曰く、バレットこそ不死の呪いを解く鍵だと。どういう意味なんだろうか。単純に力になってくれるというだけなのか、その魔法の所為なのか。

結局サンはアクアの申し出を断る。なおも食い下がろうとするアクアだが、ティトォが止める。アクアはミカゼらにも邪魔だから来るなという。でも本当は仲間を傷つけたくないというアクアならではのやさしい気持ちがあるんだろうな。アダラパタが巧妙にアクアとジルを戦いに赴かせる。ひとり戦場に向かうジルの背中が哀愁漂ってるな。アダラパタが言う「次の使命に移りたい」というのは具体的にはメモリア魔法陣を発動させて命七乱月を手に入れることだろうか。

リュシカは女神の策に気づき始める。そして女神と戦うことを決意する。うーん。あの天然娘のリュシカも成長してきたな。ミカゼも持ち前の責任感でTAPを家まで送り返すことを忘れていない。そしてゴーラの木の実にひびを入れ確かな成長を見せる。サンの表情もいいな。サンは実はとってもいいやつなんだ。ただちょっと臆病なだけで。いよいよ始まる戦いにp94p95の引きが臨場感あふれ非常に効果的となっている。


第30話破壊王と鬼

あらすじ アクア対ジル前半
ジール・ボーイとアクアが対峙する。そしていよいよ戦いが始まる。圧倒的な力の前にアクアは攻めきれない。その時、ミカゼとリュシカが到着。アクアの大魔法構築の時間稼ぎをすることになる。そしてさらにサンも到着する。

感想

ジル戦開始。ジルは完全な悪役ではないところがまたミソなんだな。家族の失踪を追うために女神に近づきたい、自らの力で真実を追おうとする。でもやっぱり三十指は空っぽの存在。最強であらねばならないというコンプレックスがジルを支配している。アクアの魔法をジルはいとも容易く相殺する。強いな。ジルの攻撃が始まろうとする刹那、ミカゼとリュシカが援軍に駆けつける。アクアの「…バカ」はやっぱりアクアの優しさだ。

ミカゼの体術もジルの前では効果を上げない。やられるミカゼ。ミカゼを心配するアクアがいい。サンも応援に駆けつける。サンもいいやつだ。しかしサンの攻撃も歯が立たない。ジル強すぎ。余談だがサンの精霊の名前は音楽に関係がある。土塚氏は音楽好きなのだろうね。


第31話力と力

あらすじ アクア対ジル後半
必至にアクアをまもる仲間たちだったが、次々とやられてゆく。もうだめかと思われたその時、ついにアクアの魔法が完成する。しかし、ジール・ボーイは不気味な余裕を見せていた。放たれるアクアの魔法。だがジール・ボーイは合成魔法拳を完成、あろうことかアクアの魔法を正面から打ち返した。もう残されたみちは存在変換しかない。アクアはがけの上に身を寄せ、そして自身をがけ下に投じるのだった。ここに3人目の魂、プリセラが登場する。

感想

アダラパタの紙芝居から話は始まる。「70年がたちました」…このコマはぞくっとするほどいい効果を出してるな。サンの表情も光っている。必死にアクアを守ろうとするミカゼの覚悟が格好いい。そしてアクアは魔法を完成させる。後の「躊躇がなかったらあの時俺を倒せていた」というジルの台詞は、合成魔法拳を完成させる前にとっとと撃っておけば勝てた、くらいの意味だろうか。後付っぽいが…。そして再びアダラパタの紙芝居が入る。あの話は実話なんだろうか。「しかしその時奇跡が起きました」、この話は物語の盛り上げ役として非常にすばらしい効果を生んでいるな。

ジール・ボーイの勝利の自信に満ち溢れた眼。ジルはBBJを打ち返す。さすがのアクアもこれには驚く。アクアもまさか打ち返されるとは思わず相手の魔法拳完成を許してしまったんだろう。肩ちらアクア…モエス!!じゃなくて、、、ジール・ボーイに敗れ、自信をなくすアクアは、普段強がって見せなかった本当の気の弱いアクアそのものなんだろう。プリセラがアクアに変換を呼びかける。これって、要は死ねといっているわけなんだよな。3人が背負った宿命。死んでも死んでも生き返る。でも、アクアだって死が恐いわけじゃないはずなのに。100年の重みというか、覚悟がアクアの自殺の場面ににじみ出ているように思う。そして仲間を思う優しいアクアの一面が顔をのぞかせる。


第32話プリセラと考える男

あらすじ プリセラ登場
一旦休戦をし、ミカゼらを安全な場所に避難させるプリセラ。助けに来てくれた仲間たちに感謝し、プリセラは再び戦地へと向かう。一方ジール・ボーイは自身の行動に疑問を感じていた。そしてプリセラに先へ行くように言う。だが刹那、プリセラの剛拳がジール・ボーイの身体を吹き飛ばすのだった

アダラパタはプリセラの存在変換に驚く。まあ確かにプリセラの剛拳を予想するのは不可能だわな。プリセラに坊や呼ばわりされるジール・ボーイ。プリセラにしてみれば自分の何分の一かしか生きてない子供。それと坊や呼ばわりには最強を追い求めてそのプライドに浸る空っぽのジルを揶揄する意味もあったんだろう。プリセラは豪快だけど繊細で、人間の情深さが好きなんだろうね。リュシカがプリセラの娘みたいだ。再び戦場に向かうプリセラを険しい表情で見送るサンがまた良い味を出している。サンはプリセラが戦えない理由を知っているからね。

ジール・ボーイは自らの空っぽさを実感しているようだ。そしてプリセラに思いっきりぶちのめされることによって、強くなるのではなくて強く生きることを知るようになる。プリセラが人生というものを教えるんだな。この戦いはプリセラが最初から出ていればアクアの出番なんぞ必要なかったんだけど、プリセラに戦えない理由があってあまり表に出られないという設定が上手く働いている。