第44話グリン王子と友達

あらすじ グリンとティトォの出会い
眠りから覚めた王子グリンはそのまま町へと繰り出した。城ではグリン捜索が進められている。グリンは旧友のもとを訪ねた。しかしかつての友と友という関係は既になく、王子として扱われたことにグリンは内心悲観にくれる。全てを失った王子。しかしその前にティトォ一行が現れる。劇的な再会を果たしたグリンとティトォ。グリンは感極まって大粒の涙を流す。そのとき、一人の青年が突如として現れるのだった。

感想

グリン曰く、寝てたらゴッドマシンが発動発動して30年経っていたみたいである。それまでは友をなくす恐さにゴッドマシンが無意識のうちに作用していたのだけど、この30年の眠りの原因は明かされていない。恐らくゴッドマシンの使いすぎで規制が緩やかになって自然な状態でも勝手に発動してしまうようになったのか。冒頭で王妃の死が明かされているから、街中の巨大な墓がメルルシアであることは類推できよう。

さて、コスチュームが変わって全体的に重そうになった。プリセラは新コスでも重武装みたいで似合うがティトォはもうちょい軽めのファッションでも良かったかという気がしないでもない。さて、本編、城の面々が怒涛のごとく新登場する。タモリみたいなキャラもいるがまた後に語ろう。グリンは街に繰り出す。グリンは流行物が大好き、可愛いものにときめいちゃったりもする。元気だな、グリン。街のニュースでひそかに斬り裂き魔の話題が扱われている。気になる…。

グリンは旧友を尋ねる。しかし友はもはやグリンを友達と見ていなかった。何よりも大事な友達を失ったグリンの表情がもの哀しい。グリンは友を大切にしない少年を殴りつける。友を何より大事にせよと教わったグリンならではの行為か。親父とおふくろに会うのが恐いというグリンの気持ちはよく分かる。自分の居場所について考えるグリン…。とそこにティトォ一行が到着する。グリンはティトォと劇的な再会を果たす。ティトォはグリンを友達として覚えてくれていた。そのことに感極まってグリンは大粒の涙を流す。友情…少年漫画してるね。ジルもメモリアに到着する。泳いだほうが速いって。どんな肉体してるんだよ。


第45話ティトォと偽りの皮

あらすじ メイプルソン襲来
グリンを探しに来た彼はグリンの教育係、ハワードだった。グリンはティトォらに、自身が魔法の反動で30年もの眠りについていたことを明かす。仲間達と和気あいあいになるグリンだったが、ハワードが女神の三十指、メイプルソンのわなに引っかかってしまう。ハワードに成りすましグリンに近づくメイプルソン。しかしティトォの前ではすぐに正体がばれてしまった。メイプルソンはグリンに魔法をかける。

感想

ハワードがかけつけてグリンときな臭い関係になる。なんだかんだでハワードは一番グリンのことを思っているみたいだな。シュダンに一番近いのもハワードのような気がする。ひょっとしてシュダン死亡フラグで、シュダンの後を次いでハワードがグリンの面倒を見るんじゃなかろうか。斬り裂き魔関係でちと妄想。グリンはミカゼ一行と友達になろうとする。リュシカが名前を間違えるのは常習犯。サンがいかがわしい行動をとるのも常習犯。

グリンは母親の死を知らない。ふと口走った「おふくろ」の言葉にハワードが敏感に反応したのはいい演出だった。ハワードとグリンの関係はいい関係だな。ハワードの下にメイプルソンの魔の手が迫る。自分を一流呼ばわりするメイプルソン。メイプルソンはまたよくできたキャラだと思う。万年三流で、力を得たばかりに一流に対するこだわりを見せ始める。偽りの皮で自身を覆い隠し、プライド高く振舞う。人間ってよくこういうことあるよね。うまいこと人間の弱さを付いたキャラではないか。

メモリアでは街中にぽこぽこ墓があるのは珍しくない。人が生きた証として華々と人目に付かされる。グリン「そのためには元の身体に戻るんだ、そして死ね」という台詞がグリンの友達に対する強い思いがあふれていて良い感じだ。一行は街中で巨大な墓を見る。これが自分の母親の墓だとグリンには想像もできなかったろう。

ディシーヴワールドは相手の皮をそっくり真似て自分に着せられる魔法。浮かれるメイプルソンがある意味憐れに見える。にしてもティトォ、記憶力良すぎだろw次回、いよいよメイプルソンとの戦いに入る。


第46話ティトォと都市計画

あらすじ メイプルソン戦前半
城では侍女の一人マルチーノがグリンとの出会いを心待ちにしていた。一方城下町では正体を暴かれたメイプルソンが逃亡の用意を始めた。魔法にかかり豚にされるミカゼとリュシカだったが、ティトォはメイプルソンの逃亡を見切っていた。メイプルソンはティトォ相手に怪物に変身して戦うが、それがはったりであることをすぐに見透かされてしまう。メイプルソンはさらに目くらましをして小細工に出るのだった。

感想

マルチーノの過去話。マルチーノは昔から内気な少女だったか。母親はしっかり者だね。マルチーノ=斬り裂き魔?を考える際にこの過去話は結構重要だな。斬り裂き魔は一体誰か…。街ではメイプルソンの魔法がグリンを襲っている。なんで豚になるんだろう。豚=醜いものとして、一流である自分から遠い存在にしてしまえというメイプルソンの策か。正体を暴かれたメイプルソンは逃亡を始める。サンはとっくに逃げちゃいました。メイプルソンは水路を伝ってその場から逃げ出す。だがティトォの優れた観察眼と持ち前の記憶力ですぐに居所をつかまれる。一体ティトォの記憶力って…。

一人で来たティトォにメイプルソンは戦闘を挑む。いつの間にかギャラリーもできている。マウントカラッパに変装して挑むも、それは上っ面のだけ偽りの皮であるという魔法の特性をティトォに見破られていた。ティトォの知略戦にメイプルソンは勝てるのか。


第47話ティトォとバレットの約束

あらすじ メイプルソン戦後半
メイプルソンとティトォの知略戦が続く。相手を押さえ込むのに成功したティトォだったが、同時に相手の魔法にもかかってしまう。ティトォはバレットとの約束を思い出した。その決意の力でティトォは見事メイプルソンの魔法をはねのける。逃げようとするメイプルソンだったが、もうティトォの目はごまかせなかった。しかし、そこに豚にされたグリンがかけつけてきた。メイプルソンはグリンを人質にとり、ティトォを牽制した。その時、城の教育係シュダンがはなった魔法器具がグリンの手に渡り、グリンの魔法が解ける。そのままグリンは強大な魔力で攻撃するが、メイプルソンの奥の一手も発動。だが、グリンの魔力には勝てなかった。グリンの一撃がメイプルソンに入る。

感想

ティトォの顔アップのトーン貼りがよろしくないのはおいといて、ティトォ「ぼくをキレさせたらお前を殺すかもしれない〜」、ティトォは普段は冷静だけど切れるとキャラ変わるからね。身体の内にデュデュマを封じ込める者ならではの発言か。実際メイプルソンもティトォを悪魔に例えているし。バレットは城でボケが進行している。このボケはティトォとの再会で劇的に回復を見せることになる。まあそれほど重要な伏線でもないわけだが。

ティトォとメイプルソンの読み合いが続く。結果ティトォが勝利するわけだが、ティトォも魔法を食らってしまう。とここで回想が入る。余談だが2章はちまちま回想が入りすぎている気がしないでもない。バレットとの約束、強くなって帰ってくること。ティトォは約束を忘れてはいなかった。決意の力でメイプルソンの魔法を跳ね飛ばす。ここは力技で展開的に萎えたという意見が散見されるけど、知略戦はティトォが既に制していたんだし、ティトォだけでも魔法使いに勝てるという展開が必要だったからまあある程度は許容されよう。ただ強くなって帰ってこいは後のバレットとの再会場面につなげたほうがよかった気もする。

メイプルソンはなおも罠を貼り、機を伺うがティトォには通用しなかった。ホワイトホワイトいぬフレアって響きが良いな。あいかわらず顔アップのトーンが気持ち悪いのはおいといて、メイプルソンに悪魔呼ばわりされるティトォ。意外と重要なコマなんだよな、ここ。ティトォのうちに眠る存在…。ティトォと女神勢力との対立…。まあ色々と。「舌噛んだーーーッ!!」笑いすぎたww真面目なバトルの最中に笑いを入れる土塚節が好きだ。

ティトォの前に降参しようとするメイプルソン。だがそこに駆けつけたグリンを人質にし、態勢の立て直しを図る。「ごめんよ」「いいよ」の流れがなんか好きだ。とここでシュダンの助けが入る。もしシュダンの応援がなかったらティトォはどんな策に出ていたのかと想像を膨らませるのも一興か。魔法具をもらったグリンがメイプルソンを追い詰めるも、メイプルソンも奥の手を発動させる。小さな子を巻き添えにするときの一瞬見せたメイプルソンの優しさがまたいい。しかしメイプルソンの魔法もグリンの強大な魔力の前には歯が立たなかった。グリンの一撃がメイプルソンを粉砕する。メイプルソン戦はまた色々と突っ込みどころがあるかもしれないが、強さのインフレを防ぐ役割が必要だし、2章の導入部分としてはまずまずの出来だったのではないか。2章で絵、展開、バトル共に暗黒期なのは御前試合前後だと思われる。


第48話女神とメイプルソン

あらすじ メイプルソンの過去
メイプルソンの苦い思い出と女神との出会い…。一方のグリンたちは勝利を祝っていたが、活躍のないミカゼは落ち込んでいた。するとその場にアダラパタが登場。さらにそこには大勢の新たな三十指がいた。しかし、死神と恐れられるヨマらはまだ動いてはいなかった。

感想

蘇るメイプルソンの苦い過去…。それは三流としての輝きのない凡人の物語であった、か。それでもメイプルソンは純粋だった。しかし大切な相棒を失い(失わされ)、空っぽになり、そこに女神がつけ入った。女神によって歪んでいくメイプルソン。本来の目的を忘れ、いつしか女神のためだけに戦う空っぽの戦士になってしまう。彼も三十指の一人で、犠牲者の一人であるんだな。かりそめの力で一流面しているメイプルソンは人間的な弱さを露呈しているかのようだ。しかしアダラパタ、20歳のときからやってるのね、三十指。星のたまごは持ち主の才能に合わせた古代の魔法を復活させるみたい。にしてもてまきずしはないだろー!!

グリンとハワードはやっぱり喧嘩。喧嘩するほど仲がいいとはよく言うが。そしてミカゼが活躍のなさにしょぼくれている。ジル戦まではよかったのにな。ブライク、空港の事件、メイプルソン戦では活躍が見られなくなっている。熱き主人公の座がもどってくるのはまた後の話。一度くらいの挫折はあった方がその後の復活、そして強化の際により輝きを放つってものだ。TAPでは成長という少年漫画要素が見られないから、その役をもう一人の主人公ミカゼは演じているのね。リュシカのすっとんだ慰めに埋もれるミカゼワロスw穿印は印をつけた相手を追いかけ攻撃する魔法。便利だが不便でもあるな。才能あるグリンを見つめるメイプルソンの目が寂しげであった。ふっふーんだ。

そこにアダラパタ率いる三十指軍団が現れる。さらに死神ヨマの存在をちらつかせて終了。こういう敵がぞろぞろ出てくる展開は燃えるね。ダークアイ・Qも面白い。


第49話ティトォとメモリアの三十指

あらすじ メモリア三十指紹介
メイプルソンをアダラパタの下へ渡すまいとするティトォ。新たな三十指との掛け合いが続く中、ついにジール・ボーイが到着する。そして一緒に戦うことを誓う。アダラパタ一行は一旦はその場を離れるのだった。そして遠くの国では強大な五本の指の一人、ヨマが動いているのだった。

感想

うわああああはとりあえず置いといて、ドルチルとコクマは今後話どう関わってくるんだろう。魔法陣でドルチルが活躍するわけでもないし(別の意味で活躍するだろうけど)。メイプルソンはプルえもんに進化。アダラパタはプルえもんの引渡しを要求するがティトォはプルえもんを渡さない。ティトォの優しさが身にしみる。純粋なプルえもんが可哀想になってきた。正義感の強いカイザートはティトォの行為をしかと見届ける。アダラパタはティトォに一目置いているようだ。ティトォとアダラパタ、なんとなく対極にいる存在に思える。

メモリア三十指がいろいろと自己紹介してくる。メルチナの「こいつら一掃しちゃえるよ」って、そんなにまで自信があるのか。メテオンの実力が気になる。そしてカイザートの魔法は超凄い。われらがカイザートの魔法は日の目を見ない。でも超凄い。ダークアイ・Qはからっぽだったんじゃなくて、女神と契約しているみたいだ。ダークアイ・Q一族って…。どこに生息しているんだ。珍奇船長まっしぐらじゃないか。ピィゲルの魔法もよく分からない。

とそこにジル登場、ティトォの仲間になる。「ボクの…女神の呪縛を断ち切って」というアダラパタの台詞が印象深い。そしてコモレビ。ジルサインもらって目がきらきら。カワイス。超凄いがジルに立ち向かう。本当はどのくらい強いんだ。気になる…。がそこにタイミング悪ーーー!!が突っ込んできて不発。カレン、誰だよ!!アダラパタは言う、ヨマがこの国を地獄に変えると。しかしそこまで街が破壊されるわけではないんだけどね。単なるヨマの力を示唆する指標みたいなものか。


おまけ

感想

アビャク。好きなものがえげつないな。いぬの肉じゃなくて犬の肉でよかった。透明に近い青というのがまたなんとも。嫌いなことは頭を使うこと。これさえなければティトォに勝てたのにね。砂漠に生まれ、恵まれない環境にあったことが好き嫌いにはっきり現れている。まあ不憫な過去だ。戦うことで満たされる、空っぽの人間か。五本の指に次ぐ実力というから、本当にまぬけでなければ超強敵だったのだが。ブルーリングスは攻防一体の魔法で、応用性は広い。かなり強い部類に入ろう。青精魔陰包は三十指のなかでも随一の強さを誇りそうだ。

リュシカ。好きなものがほのぼの(*´Д`)。嫌いなものは女の子らしいものだな。リュシカの両親のことは語られることはなかろう。おじさんとおばさんの死の真相を知るべく戦うが、メモリア魔法陣後、どうするのか。一度離脱しても後からかけつけたり?しかし15歳で店を任され、腕は達人の域に達していたというのはすごいことだ。パン作りに関してMPが高いとか。魔法は威力こそ足りないものの、攻防一体、移動にも使える、旅には欠かせない魔法だ。リュシカ=ヘル=ストームが再び日の目を見ることはあるのか?使い手がリュシカではなく、もっと才能ある人物がエンゼルフェザーを使えば強い魔法になったかもしれないね。